ペット

アトピー性皮膚炎の悪化要因としてペットの存在があります。
今現在ペットを飼われていない人に対しては、ペットを飼って一緒に住むことにより、症状が悪化するか、または悪化しないかと聞かれると、「悪化する可能性はあるでしょう」としか言えません。

ペットによるアトピー性皮膚炎悪化因子

ペットと聞いて最初に思い浮かぶのはイヌかネコだと思います。イヌやネコがアトピー性皮膚炎の症状を悪化する可能性を考えてみましょう。

直接的な原因

毛やフケ

目に見える原因として、真っ先に考えられるのが毛です。
アレルゲンの血液検査でも毛とフケに関しては確認する項目もあるぐらいです。

膚が剥がれ落ちた目に見えないフケはもちろん、毛も成分にタンパク質が含まれており、アレルギーを引き起こす可能性となります。

毛の無いイヌやネコも存在はしますが、抜け毛の心配は無いといってもフケがアレルゲンとなる可能性は無くなりません。

排泄物

イヌやネコを室内で飼う場合には、トイレも室内に置く必要があります。

イヌの場合ですとペットシートに排泄する場合が多いので、直後に処理することができますが、ネコの場合はトイレ用の砂を利用する人が多く、排泄したことに気付かない、または排泄しても砂で隠れているので、すぐに処理しない人も多いと思います。

排泄物は砂により水分が吸収され、乾燥することにより空気中に巻き上げられる可能性があり、それらが新たなアレルゲンとなり得る可能性まであります。

間接的な原因

ダニの繁殖環境増加

ペットの毛、フケなどはダニにとっては栄養源となりえます。
抜け毛はもちろん、ペット自体に寄生することもありえます。

ダニ自体や、その糞などがアレルゲンとなりえることはご紹介させていただきましたが、ペットを飼うことでダニが生息しやすい環境ができてしまう可能性があるのです。

また、イヌを散歩させる際に草むらなどを通ることにより、外からダニを家の中に持ち込む可能性も考えられます。

ペットによるアトピー性皮膚炎悪化の対策

成人になってから突然発症する可能性もあるのがアトピー性皮膚炎です。アトピー性皮膚炎になったからといって、今まで飼っていたペットを手放すことは難しいと思います。

もし、引き取り手があり、ご自身も症状改善のためと思えるなら里子に出すこともしょうがないと思えますが、捨てるなどの無責任な行為はしてはいけません。

掃除

主に抜け毛とフケを室内に溜めないことを目的としますが、最も効果があるのが掃除だといえます。

室内で飼っている場合はもちろんですが、玄関先などの室外で飼っている場合でも、玄関の戸を開けた時に風に乗って室内にアレルゲンが侵入する可能性は考えられますので、細目に掃除をすることをお勧めいたします。

シャンプー

ペットをシャンプーすることで、フケが室内に飛散することの防止や、抜け毛をある程度減らすことが期待できます。

しかし、イヌやネコの場合は人間の用に毎日シャンプーすることは健康上できません。

飼っているペット、使っているシャンプー液などにより適切な頻度でシャンプーを行うようにしましょう。

ペットと生活する場所を分ける

なかなか難しいかもしれませんが、室内にてペットが生活できる場所を限定することで、アレルゲンとの接触を減らす方法もあります。
突然生活環境を限定された場合、ペット自体もストレスを感じてしまいますので、徐々に限定していくことをお勧めします。

室外で飼う場合は、室内で飼うよりは症状が悪化する可能性は低いといえますが、今まで室内で飼っていたペットを突然室外で飼うことができるのかというと、その種類により問題が有る場合も考えられます。

ペットのことも考え対策するように心がけましょう。

アトピーの症状が悪化する可能性のあるペットとは

上記ではペットを、イヌとネコとしてお話させていただきましたが、イヌやネコ以外でもアトピー性皮膚炎の症状が悪化する可能性はあります。

毛のある動物

室内での飼育のしやすさから小型の動物をペットとして飼うことが多いのですが、毛のある動物はその大小に関わらずアトピーの症状が悪化する可能性は残念ながら高いといえます。

ハムスターやウサギ、鳥類の羽でも症状が悪化する可能性はありえます。

症状の悪化する可能性の低いペットとは

爬虫類や昆虫、また水槽で飼育する熱帯魚などは、直接触れたからといって症状が悪化する可能性は低いといえます。

しかし、飼育環境を清潔に保つことが大事で、清潔に保てない場合はカビなどが発生することで、新たなアレルゲンとなり間接的に症状が悪化する可能性は考えられます。

アトピーの場合はペットを飼ってはダメ?

症状の悪化する可能性だけを考えると、イヌやネコなど毛のある動物を飼うことはお勧めできません。

ペットだけが悪化因子とはいえません

アトピー性皮膚炎の悪化因子には様々なものがあり、ペットを飼っていても極端な症状の悪化に繋がるとは言えないのも事実です。

ペットを飼うことで、ストレスの少ない生活を送れる場合は、総合的に考えて症状の悪化する度合いが低い可能性もありえます。

ペットを飼っていることにより、部屋を普段から清潔にするよう心がけていることで、通常の人よりもアレルゲンに接触する機会が減る場合もあります。

責任ある飼い主として

ペットだけがアトピー性皮膚炎の原因になるということは少ないと思います。

アトピーの症状が出たからといって、すぐにペットを処分するという無責任な考えはせずに、症状を悪化させないペットの飼い方を考えてみてはいかがでしょうか。

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