食事

幼少期のアトピー性皮膚炎の発症する要因、悪化する原因として、食材によるアレルギーが多いとご紹介いたしました。
しかし、それは子供だけに限らず大人(成人)でも言えることです。 また、間違った知識や思い込みで偏った食材を使ったり、多くの食材を除去することは栄養のバランスが悪くなる可能性があります。

食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の関係

食物アレルギーとアトピー性皮膚炎は密接な関係にあります。
食物アレルギーからアトピー性皮膚炎を併発してしまう場合もありますし、その逆パターンもありえます。

アトピーの症状が悪化する可能性のあるアレルギー食材は、食物アレルギーの発生するアレルゲンと考えてよいのです。

アレルギー反応とは

アレルギー反応とは、皮膚や腸、気管支や鼻の粘膜などの細胞と、アレルゲンに反応するIgE抗体が、体内に入ったアレルゲンと合わさることで、アレルギー反応を起こす成分(ヒスタミンなど)が発生し、湿疹や悪い時にはショック症状などが現れます。

アトピーになり易い人はIgE抗体を作りやすい人であることはご紹介しましたが、IgE抗体は食物アレルギーにも関係しているのです。

IgE抗体はそれぞれの食材に反応するよう作られます。
卵にのみ反応するIgE抗体や、牛乳にのみ反応するIgE抗体などが作られるため、アレルゲンは人それぞれ違い、人によっては複数のアレルゲンに反応してしまうのです。

年齢により変わるアレルゲン

三大アレルゲンとされている、卵、牛乳、小麦がアトピーの症状を悪化する可能性は高いのですが、人それぞれアレルゲンは違いますので、三大アレルゲンだけではなく他の食材でもアレルギー反応が出ることはあります。

また、年齢によりアレルゲンとなりえる食材が違うという統計もでています。

年齢により変わるアレルゲン

幼児期のアレルゲンとしては、卵と牛乳が大半で、その割合は卵が約40%、牛乳が約25%と大部分を占めます。

他には、そば、魚類、エビやカニ、ピーナッツなどが、それぞれ5%ほどですが、アレルゲンとして占める割合が高い食材になります。

成人期のアレルゲン

成人期では卵と牛乳の割合は減りまして、卵が約15%、牛乳は約10%となります。成人期の最も割合の高い食材は、エビやカニになりまして約25%を占めます。

他には、魚類が10〜15%、貝類、果物、そばが5%前後となっております。

アレルギー検査の大切さ

血液検査を行うことで、アレルゲンに反応するIgE抗体の量を確認することができ、食材のみならず、ハウスダスト、ダニ、花粉、カビや細菌、動物や昆虫の種類、綿や綿などの素材、薬品の種類などまで、確認することができます。

検査は絶対ではない

残念ながら検査で陰性(アレルギー反応無し)とされても、実際に体に触れる、食べてみたりしないことには、アレルギーの有無は確認することはできません。

段階的にアレルゲンを特定

アレルゲン特定の検査は、安全性を考慮したうえで段階的に行われます。
また、アレルゲンが年齢により変わることはご紹介いたしましたが、幼児期は成長する速度から特にアレルゲンが変わる時期が短い場合もあるので、検査は定期的に行われる場合が多いようです。
以下にアレルギー検査で行われている検査方法をご紹介します。

・血液検査によるIgE抗体の量などの確認。
・検査結果と、普段の食事の中でアレルギー反応が出た可能性のある食材を食べずに、アレルギー反応がでないか確認する食物除去試験での判定。
・ショック症状の出る可能性の少ない成分特定には、実際にアレルゲンである可能性の高い成分を皮膚につけて、湿疹などの症状が出ないか確認する皮膚テスト(パッチテスト)を行う場合もあります。
・アレルギー反応時の症状に対処できる状況において、実際にアレルゲンと確認されている食材を食べてみる食物負荷試験により、アレルギーによる症状が出ないか確認。

食物日誌の勧め

アレルギー反応は検査の結果のみでは特定することは難しく、普段の食事にて反応がでないか確認していくことで、早期のアレルゲン特定に繋がります。

アレルギー反応の大部分は食べた直後から2時間以内に起こることが多いので、毎日の食事の内容を記録することが大切になります。

記録する内容としては、食べた時間、献立、原材料、使用調味料、アレルギー反応の出た時間、アレルギー反応(湿疹、動機など)、湿疹が出た体の位置などになります。

アレルゲン特定は専門的知識が必要です

アレルギー反応によるショック症状は命に関わる危険性があります。もちろん血液検査を自宅で独自で行うことは不可能ですが、食物負荷試験を自宅で行うのはとても危険なことです。

食物除去試験は自宅で簡単に行うことができます。アレルゲンであろう食材を食べないようにするだけだからです。

しかし、独自の判断で複数の食材を食べないようにするのは、栄養が偏ってしまう可能性があります。

除去食でもバランスの取れた食事

アレルギー反応が出てしまう食材はどうしても食事の中から省かなければいけなくなります。
取り除いただけでは、本来取れるはずの栄養がとれずに、バランスの偏った食事になってしまいがちです。

食物除去を行う場合は、代替食材を使うなどしてバランスが偏らないよう気を付けましょう。

医師へ相談することもできますし、病院によっては栄養相談を受け付けている所もあります。
また、市販の書籍でもアレルギー対策用のレシピもありますので活用するようにしましょう。