保湿

スキンケアとも言われますが、皮膚を清潔に保つことと同様に大事なのが保湿対策です。
シャワーを浴びて体を清潔に保つこともスキンケアと言えると思いますが、ここでは保湿剤や外用薬によりお肌を保護することをスキンケアとさせていただきます。スキンケアをしなければせっかく清潔にした皮膚でも、症状を抑える効果としては不十分なのです。

保湿の必要性

通常皮膚は表面の角質層を覆うように、お肌を乾燥から守る皮脂膜で覆われております。
また角質層も、角質細胞と細胞間セラミドと言われる脂質にて形成されております。

しかし、アトピーには皮脂の分泌が少なくなる、また細胞間脂質を形成し辛いという特徴があり、水分を保持することができずに乾燥してしまうのです。

掻くことが乾燥を加速させる

潤いの無い皮膚を掻きむしることにより、水分のたりない角質層はボロボロと剥がれ落ちてしまいます。

角質層が薄くなることにより、さらに水分を保持する力が弱くなり肌の乾燥度合いが増してしまうのです。

タイミングが大事

スキンケアには、保湿と保護という目的があります。

最も保湿・保護の効果の高いタイミングがシャワーや入浴直後なのです。

シャワー・入浴後のスキンケア

シャワーや入浴することでお肌が潤った状態でも、バスタオルで強くこすって肌を完全に乾かしてしまったり、しばらくして肌が乾燥してしまっては、スキンケア効果は半減します。

バスタオルは軽くあて、しっとりと潤いのあるうちに保湿剤や外用薬を塗るようにしましょう。

清潔にした直後のスキンケアの効果

いくら清潔にしたからといって、炎症部分がすぐに改善するということはありません。炎症を抑えるには外用薬の塗布が必要となります。

清潔に保たれた炎症に外用薬を塗ることは、皮膚表面にアレルゲンや細菌、汚れなども無く症状の緩和に効果的です。

ステロイドなどを塗ってしばらくして、再度痒みが出てきた場合、一度洗ってからステロイドを塗った方が痒みは軽減されます。

保湿剤と外用薬を併用

ステロイドやタクロリムスなどの外用薬はアトピー性皮膚炎の炎症部分にのみ塗るようにし、炎症を生じていない部分には保湿剤を塗るようにしましょう。
病院にて処方される外用薬は、基本的に保湿剤と併用しても問題はありません。

しかし、念のため処方時に医師に確認しておく方が良いと思います。

全身に保湿剤を塗った後に、炎症部分に重ねるように外用薬を塗っても問題ありません。

しかし、保湿剤と外用薬を混ぜてから、肌に塗るのは炎症の起きていない部分にも外用薬が塗られてしまうことになるので、行わないようにしましょう。

脱保湿

脱ステロイドと同様に、保湿剤の使用をやめることでアトピー性皮膚炎の症状改善を図ることを脱保湿と言われているようです。

肌の乾燥を防ぐためにアトピーではない人でも保湿剤を使用しますが、保湿剤を使うことは体に悪い事なのでしょうか?

細菌繁殖の可能性?

保湿剤を使用することで皮膚は乾燥を防ぐ事ができ、それは一定の湿度を保っているともいえます。

細菌は湿度のある場所で繁殖するのが一般的ですので、保湿剤を塗ることにより細菌が繁殖しやすくなると考えられているようです。

炎症を起こしている部分には細菌が発生している可能性が高いので、洗浄せずにそのまま保湿剤を塗ることで細菌が繁殖しやすくなる可能性はありますが、炎症を抑え、清潔にした状態の肌で細菌が発生し、増殖するという統計は特にありません。

自分に合った保湿剤

残念ながら保湿剤に対しても接触皮膚炎などのアレルギー反応が出る可能性があります。
アレルゲン検査により、ある程度は判別することは可能ですが、検査で問題無いという結果が出ても、実際に使ってみなければわからないのが実情です。

万が一、保湿剤を塗った直後などに、塗った部分に湿疹が出たりする場合は、医師に相談して自分に合った保湿剤をみつけるようにしましょう。

保湿剤の意味

保湿剤は肌を乾燥から守るためのものであり、ステロイドと同様にアトピーを治すためのものではありません。

保湿剤を塗っている時は、肌の乾燥を防ぐことはできますが、保湿剤で肌の本来持つ水分を保つという能力が回復するわけではありません。

肌の本来の保湿機能を上げるには、体の中から健康に近づかなければいけないのです。